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コレステロールは高い方が良いの?
低い方が良いの?

何かと物議を醸している、コレステロール。一体どれぐらいが良いのでしょうか?
これだけ医学が発達した現代でも、未だ定まらず、あっちの研究者、こっちの研究者が勝手なことを言っているのはなぜでしょうか? ただ、見ている視点が違っているだけなのです。昔の有名な逸話があります。昔ある王様が、大勢の目の見えない人に象をなでさせて答えさせた。牙をなでた人は角のようなものだと言い、尾をなでた人は鞭(むち)のようなものだと言い、腹をなでた人は太鼓みたいなものだと言ったという話ですね。象が象として見えていないだけのお話です。

世界の大半のデータは、コレステロールは低ければ低いほど良いというのが一般的です。ところが、最近ある学会から、コレステロールは高い方が良いと言う発表がなされました。どっちが本当か、ここで検証することは避けたいと思います。これから先は事実のみをおはなししたいと思います。真実は一つです。
LDL−コレステロールが悪玉コレステロールと言われていますが、LDL自信が動脈硬化を起こす訳ではありません。LDL−コレステロールが血管壁でマクロファージと呼ばれる免疫細胞に取り込まれて(貪食と言います。)泡沫細胞に化けるところから、粥状硬化と呼ばれる動脈硬化が始まります。その時、LDLが酸化されるなどの変化が起こらなければ、マクロファージの貪食は始まりません。つまり、酸化ストレスが加わらなければ動脈硬化は起きません。酸化ストレスは、悪い食習慣や過労・睡眠不足などの無理な生活スタイルによって起こります。

健康な人のLDLコレステロールは一体どれくらいなのでしょう。
新生児は30〜40程度です。20才の女性で70程度です。病気をしないで100才を迎えたいわゆる百寿者のLDLは120以下です。
私のクリニックで調べた患者様でも見られますが、LDLが200を超えているのに頸動脈に動脈硬化のない方があります。一方、若年者でLDLが120程度なのに頸動脈が粥状硬化で細くなっている方があります。前者は、酸化ストレスらしきものがありませんでした。後者はLDLコレステロールの90%以上が酸化LDLでした。

イヌイットという民族があります。コレステロールが高い民族ですが、デンマークのイヌイットは肉食が多く、心筋梗塞が多いそうです。エスキモーのイヌイットは魚、アザラシなどを多く食べ、コレステロールが高いにもかかわらず心筋梗塞はきわめて少ないそうです。

そろそろおわかりいただけたでしょうか?それとも、難しいと思われますか?
どれくらいのLDLで、どんな生活をすれば良いか見えてきませんか。
高ければいい、低ければいいと言う単純な問題ではないことがご理解いただけると思います。

私の意見ですか?コレステロールは体を作るために必要だと言われながら、最も必要と考えられる新生児でさえ30〜40です。私自身は、低いほど動脈硬化は起こりにくいと考えています。併せて、血管内のLDLを肝臓へ戻してくれるHDLコレステロールは高い方が良いです。そして、穏やかな心で、規則正しい生活を心がけ、肉より魚を好んで食べることが大切です。
ただし、気をつけなければ行けないのは、何も努力していないのにLDLが低くなってしまった方は、何らかの消耗性疾患を疑う必要があります。代表的なものに癌があります。そのほか、甲状腺機能亢進症や、膠原病なども考えられます。

日頃、ご自分のコレステロール値に目を向けてください。コレステロールの高い方は食生活や毎日の生活を、ストレスの少ないものにしてください。もし、最近何もしていないのにコレステロールが低くなってしまったら、癌なども念頭に精密検査を受けてください。
 
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